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2008年8月1日 - 8月25日
オープニングレセプション 8月1日(金)19:00 - 21:30

ギャラリー ホワイト ルーム トウキョウでは、2008年8月1日(金)から8月25日(月)まで、ギャラリー内サイドルームにおいて、写真家・石塚元太良の新作写真集『INNER PASSAGE』(エスプレ刊)の出版を記念し、写真展を開催いたします。

展示概要
アフリカ、南米、アジア、アラスカなど、見たことのない景色を求めて世界中を旅し、独自の視点でその記憶をおさめた作品を発表してきた石塚がたどり着いたのは、生まれ育った東京の街を血管のように這う河川だった。
神田川や目黒川、日本橋川・・・・・・1年以上にわたり、東京の市街地を流れる河川(=INNER PASSAGE)にカヌーを浮かべ、水面から大判カメラでおさめ続けた四季折々の東京の街並み。
本展では、見慣れているはずなのに誰も見たことのないランドスケープを、同作品集の中から厳選して展示します。

「ゆく河の流れは、絶えずして、
 もとの水にあらず、流れに浮かぶうたかたは……」
はじめて神田川の非常階段をカヤックを背負いながら降りたとき、僕は緊張で極度に体を強張らせながらも、新しい物語を予感して胸を高鳴らせていた。それがたとえ高いコンクリートで囲まれていようとも、川は川として、その水は人知れず都会の真ん中を流れ続ける。人知れずカヤックに乗り込んだ僕は、ただただその流れに身をまかせた。
都会の底辺ともいえる川面の上のその場所で、視線は無限の方向へ緩やかに伸びてゆく。今まで見たことのない都会の景色のその先の、そのまた先を見るために、ゆっくりとそして確実に、黄色いパドルで僕は漕ぎ進める。
江戸川橋飯田橋水道橋御茶ノ水秋葉原日本橋常葉橋鍛冶橋江戸橋隅田川
生まれ育った街への航行は、誰もいない川面に波紋のシュプールを残し、電柱のカラスが、カメラのシャッター音を数える。青白い新しい乗り物は、都会の真ん中でどこか見知らぬ遠い場所へと連れてゆく。遠い場所や辺境ならば、僕らの都会の足元にも、あらゆる形で存在する。
石塚元太良

作家プロフィール

石塚元太良 / Gentaro Ishizuka

1977年 東京・築地生まれ。
2002年にエプソンカラーイメージングコンテスト大賞を受賞して注目を集め、翌2003年にヴィジュアルアーツアワード大賞、2004年には日本写真協会賞新人賞を受賞。2007年に出版された、3年間の取り組みの後に完成したアラスカのパイプラインの写真集『Pipeline Alaska』は、大きな反響を呼んだ。この他にも、2001年『worldwidewonderful』(Niepce刊)、2003年『worldwidewarp』(ビジュアルアーツ刊)、2006年『WWWWW』(青幻舎刊)などを次々に発表。写真集発表と同時に、展覧会も精力的に展開する。2007年の東京・青山スパイラルガーデンにて開催された個展「はじまりへの導線−Trance Alaska Pipeline」は高い評価を受けた。