リートフェルト、レム・コールハース、ピエール・コーニング、アーネ・ヤコブセン、アルヴァ・アールトの海外建築物と建築物からみえる風景の2点組みを中心に、写真家ジュリアス・シャルマンとそのスタジオ、無名建築物の記号的存在であるマクドナルドをその周辺環境として切りとった作品で構成しています。
周辺環境を含めた建築物のたたずまいには、特徴となる建築構造を理想的に強調するアングルや固有名詞としての特別視は一切排除されています。観る者を建築がまとっている名作としての記号・先入観から一度解放する作品のトーンは、逆説的に建築の個性を成立させた、建築のポートレイトをつくり出しています。
Architectural Landscapesは、ひとつは建築があることで生まれた風景、ひとつは建築も風景の断片としてのみあるという2重の意味をもっています。
これらの有名建築は、<移動できない作品>として写真が生まれた時代から今まで数々の写真により紹介され続けられてきました。画像を通してはじめて誰もが見ることのできる作品となりえてきたのです。だからこそ写真家が最も選びにくい題材の1つともいえるのも確かでしょう。世界同時代的にも何人かの写真家がこの難問ともいえる挑戦に様々な視点で取り組んでいます。写真家ホンマタカシのまなざしをぜひ本展でご高覧ください。
* 本展会場内で、オリジナル作品のほか、カタログ
『Architectural Landscapes』を限定1000部にて販売いたします。
作家プロフィール
ホンマタカシ Takashi Homma
1962年東京生まれ。1999年『東京郊外』で第24回木村伊兵衛写真賞受賞、新世代を代表する作家として国内外で活躍。『NEW WAVES』『東京の子供』『Tokyo and my Daughter』『きわめてよいふうけい』ほか著作多数。